ゴシック建築の考古学　トリフォリウムからみる建設技術史【電子書籍】[ 嶋崎礼 ]

＜p＞＜strong＞「俯瞰」と「虫めがね」で明かす、新しいゴシック建築論＜/strong＞＜br /＞ 近年の研究潮流である建築考古学の方法論を基礎にして、ゴシック特有の建築要素である「トリフォリウム」と呼ばれる通路状の部分への詳細な立ち入り調査実施。＜br /＞ トリフォリウムにみられる、石積みの変化、金属材の使用法、彩色法、足場や仮枠、石材の規格化等を詳細観察することで、ゴシック建設技術の総体を高解像で明らかにしながら新しい「ゴシック建築像」を示す。＜/p＞ ＜p＞＜strong＞【主要目次】＜/strong＞＜br /＞ ＜strong＞序　章　物質としての大聖堂＜/strong＞＜br /＞ 1　俯瞰の作業と虫めがねの作業＜br /＞ 2　トリフォリウムとは何か＜br /＞ 3　方法と対象＜br /＞ 4　本書の構成＜/p＞ ＜p＞＜strong＞第1章　様式発展を支える石組みの技＜/strong＞＜br /＞ 1　ゴシック以前の壁内通路＜br /＞ 2　「石積み」から「石組み」へ＜br /＞ 3　盛期ゴシックにおける立面と石材の大規模化＜br /＞ 4　迫石のないアーチの採用＜br /＞ 5　レイヨナン様式のトレーサリー＜br /＞ 6　簡素化と柱頭の省略＜br /＞ 7　フランボワイヤン様式の表面装飾＜/p＞ ＜p＞＜strong＞第2章　石材の規格化と加工過程＜/strong＞＜br /＞ 1　作業小屋と石積み職人の出現＜br /＞ 2　規格化の手法＜br /＞ 3　石材の寸法と重さ＜br /＞ 4　加工と施工の痕跡＜br /＞ 5　サインや落書き＜/p＞ ＜p＞＜strong＞第3章　材料の純化と複合化＜/strong＞＜br /＞ 1　充填積みの壁から単積みの壁へ＜br /＞ 2　柱の純切石化による安定性の確保＜br /＞ 3　構造の複合化ーー鉄と鉛＜/p＞ ＜p＞＜strong＞第4章　ゴシックの建設現場＜/strong＞＜br /＞ 1　宙に浮いた足場＜br /＞ 2　トリフォリウムに残る足場固定の痕跡＜br /＞ 3　部材の引き上げと運搬＜br /＞ 4　工事の進行と中断＜br /＞ 5　新旧の接合ーーサン＝ドニ修道院教会堂を例に＜br /＞ 6　階段状の建設ーーノワイヨン大聖堂を例に＜/p＞ ＜p＞＜strong＞第5章　通路としての実用性＜/strong＞＜br /＞ 1　階段と水平通路のネットワーク＜br /＞ 2　通路へのアクセスの可否＜br /＞ 3　トリフォリウムの使用法＜/p＞ ＜p＞＜strong＞第6章　色彩と彫刻における可視性と不可視性＜/strong＞＜br /＞ 1　伽藍は白くなかったー色彩と擬似石積み＜br /＞ 2　植物、顔、動物ー個性的な建築彫刻＜br /＞ 3　見えない部分の装飾を省くか施すか＜/p＞ ＜p＞＜strong＞終　章　書斎のゴシックから現場のゴシックへ＜/strong＞＜/p＞ ＜p＞補　遺　「トリフォリウム」、由来不明の言葉＜/p＞ ＜p＞あとがき＜/p＞ ＜p＞トリフォリウム関連地図＜br /＞ 調査建物一覧＜br /＞ 用語集＜br /＞ 図版出典一覧＜br /＞ 参考文献＜br /＞ 索引＜/p＞画面が切り替わりますので、しばらくお待ち下さい。 ※ご購入は、楽天kobo商品ページからお願いします。※切り替わらない場合は、こちら をクリックして下さい。 ※このページからは注文できません。