[書籍] リビング重合技術高度な制御を可能にする精密重合と応用展開

📚 リビング重合技術高度な制御を可能にする精密重合と応用展開 発刊日 2024年10月29日 体裁 B5判並製本　231頁 価格 60,500円 (税込) 発行 サイエンス&テクノロジー(株) ISBNコード 978-4-86428-322-9 Cコード C3058 著者 澤本 光男（中部大学） 金岡 鐘局（滋賀県立大学） 伊田 翔平（滋賀県立大学） 本間 千裕（東京工業大学） 石曽根 隆（東京工業大学） 早乙女 広樹（北海道大学） 芦刈 洋祐（北海道大学） 永木 愛一郎（北海道大学） 廣井 良一（大塚化学(株)） 古川 直樹（(株)カネカ） 中川 佳樹（KANEKA NORTH AMERICA LLC） 中林 裕晴（(株)カネカ） 鈴木 秀也（DIC(株)） 橋本 裕輝（日本曹達(株)） 嶋中 博之（大日精化工業(株)） 田儀 陽一（大日精化工業(株)） 谷嶋 美保（大日精化工業(株)） 渡邉 大展（名古屋大学） 上垣外 正己（名古屋大学） 小土橋 陽平（静岡理工科大学） 荻野 賢司（東京農工大学） 遊佐 真一（兵庫県立大学） 八尾 滋（福岡大学） 増田 造（東京大学） 高井 まどか（東京大学） 主な内容 第1章 リビング重合技術概論 連鎖重合の素反応と種類、リビング重合の定義・開発・特徴・立証、高分子精密合成（末端官能性高分子、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、グラジエント共重合体、交互共重合体、星型高分子） 第2章 リビング重合技術および反応場における技術開発動向 リビングラジカル重合の技術開発動向（ラジカル重合の素反応と特徴、モノマーと開始剤、制御と課題、物理的方法、化学的方法、高分子精密合成、応用展開、学術論文・特許の出願動向） リビングカチオン重合の技術開発動向（カチオン重合の基礎、ルイス酸を用いる系、環境低負荷を志向した触媒系の開発、立体選択的カチオン重合、機能性高分子合成、工業的利用、バイオベース材料、刺激応答性材料、多分岐星型ポリマーの精密合成と機能制御） リビングアニオン重合の技術開発動向（基礎、化学種、実用化例、新規モノマー開発、新規重合系、特殊構造ポリマー、末端官能基化ポリマー、多分岐ポリマー、環状ポリマー、モノマー配列の制御、今後の課題と展望） フローマイクロリアクターシステム（リビング重合反応制御の概要、官能基化モノマー・開始剤を用いたリビングアニオン重合、連続運転によるスケールアップ合成） 第3章 リビング重合の各種用途分野への適用・製品化、課題と今後の展望 リビングラジカル重合により創製されるポリマーの多様な用途展開（顔料分散剤、粘着剤、エポキシ樹脂改質剤、高分子ゲル、抗血栓材料とTERPLUSへの応用） リビング重合技術の実用化事例（カネカのリビングカチオン重合技術の実用化、革新的重合技術の確立と工業化プロセス、イソブチレン系合成樹脂の工業化、軟質ガスバリアエラストマーコンパウンド、粘着フィルム用粘着剤の開発、リビングラジカル重合技術とATRP、KANEKA XMAP®の実用化事例、コア技術戦略に基づく研究開発マネジメント） リビングラジカル重合を用いたブロックポリマー化によるフッ素系界面活性剤の高性能化（表面特性の発現機構、レベリング性の向上、撥水撥油性の向上、UV反応性フッ素系界面活性剤） リビングアニオン重合によるスチレン類、ポリブタジエン類の合成と用途展開（工業化、精製方法、アニオン種・ラジカル種の安定性、位置選択性、位置異性体生成機構、架橋反応、硬化物の物性評価、SBS共重合体、ポリスチレン類への応用） 高膜厚化濃厚ポリマーブラシの工業的製造方法とその性能（CPB、表面開始リビングラジカル重合、ATRP法による工業的製造、構造と物性、膜厚の制御、特性評価） チオアミド類のC=S二重結合の直接ラジカル重合（分解性を有するビニルポリマー類縁体の合成、モノマーの設計と合成、単独ラジカル重合、ラジカル共重合、RAFT共重合、分解性、熱物性） リビングラジカル重合によるPVAの合成と機能化設計、その応用（構造制御された高分子の合成方法、PVAを含有する高分子の合成事例、機能性PVA材料の開発、医療・航空宇宙・発電など拡大する応用分野） リビング重合技術による高分子ゲル網目構造の精密設計・機能創成（モノマーと架橋剤の共重合、フリーラジカル重合とリビングラジカル重合、前駆体高分子の架橋、テトラ－ポリエチレングリコールゲル、テレケリックポリマーと分岐架橋剤、トリブロックポリマー、マクロ開始剤を用いたリビング重合、PISAを利用したナノドメイン構造、分岐状マクロ開始剤や多分岐星型ポリマー架橋剤） リビング重合によるブロック共重合体の合成技術と有機半導体材料・デバイスへの応用（高分子半導体の電荷移動度、ポリ3-ヘキシルチオフェン、rr-P3HTを成分とするブロック共重合体、有機薄膜太陽電池への展開、OLED用途） リビング重合によるDDSをはじめとした生体に優しいポリマーの精密合成技術の開発動向とその応用（ポリアンホライトの合成と溶液物性、タンパク質吸着抑制効果、ポリイオンコンプレックスミセル） リビングラジカル重合による側鎖結晶性ブロック共重合体の創成と難改質性高分子の化学的表面機能化（SCCBCの重合、基本物性とPEへの吸着ならびに改質機能、PP・PET・PTFEへの適用例） 精密重合による高分子バイオ界面の構築と相互作用解析（ポリマーブラシ表面におけるタンパク質吸着と化学構造の影響、カチオン性ポリマーブラシにおけるタンパク質吸着と殺菌性、ナノ相分離表面におけるタンパク質吸着） 本書のポイント リビング重合の基礎知識から最新の研究開発動向、工業化プロセス、実用化事例まで網羅した231ページの専門技術書です。 大学の最先端研究と企業（カネカ、大塚化学、DIC等）の実用化事例を融合し、基礎から応用まで一貫して理解できる構成となっています。 顔料分散剤、粘着剤、エポキシ樹脂改質剤、高分子ゲル、抗血栓材料、有機半導体、DDS用途など、多岐にわたる応用分野を詳述。 研究開発のヒントとなる技術的課題と解決策を提示し、環境低負荷型プロセスや新規モノマー・触媒の開発など、次世代機能性材料への展望も示しています。